骨の「定期預金」、いつから始めるべきか？

9月 3, 2020

あなたは、骨密度が急激に低下し始めるのが何歳からか知っていますか？答えは「35歳」です！まさに仕事に全力を注ぎ、忙しく駆け抜けるこの時期こそ、健康管理を後回しにしがちです。「まだ若いから大丈夫」と思っているうちに、知らず知らずのうちに骨の消耗は加速していきます。だからこそ、骨の「定期預金」をしっかり積み立てるなら、今がそのタイミングなのです。

中医学では、「肝は筋を司り、腎は骨を司る」と考えられており、さらに肝と腎は同じ源を持つとされています。つまり、筋骨の健康は肝腎の状態と深く関わっているのです。骨をしっかりと守り、健康を維持したいなら、まずは肝腎のケアから始めるべきでしょう。

骨密度が低いと老けて見える？腎を強くすることが若さの鍵

近年の研究では、「シワが多い人ほど骨密度が低い」というデータも報告されています。つまり、骨の健康は、若さを保つための重要な要素なのです。中医学の観点でも、「腎は骨を司る」とされ、腎は生まれ持ったエネルギーの源であり、その健康状態は髪のツヤや肌のシワ、体の動きやすさにも直結します。

李深浦中医師によると、中医学でいう「腎」は単なる腎臓だけを指すのではなく、骨の内部に蓄えられた「骨気（こつき）」、すなわち体のエネルギーも含みます。人間の関節は、ちょうど車のタイヤの空気圧のように、内部に適切な「気」が満ちていることでスムーズに動きます。腰や背中をしっかりと支えるのも、この「体気（たいき）」の力によるものなのです。

元気を養い、気と血を補い、筋肉と骨を強化する

深浦斑龍丸

骨を丈夫にする秘訣は「太陽」と「継続的な運動」

「骨を丈夫にしたい」と思い、ビタミンDを摂取したり、運動をしたりする人は多いでしょう。しかし、李深浦中医師は「太陽を避けるのは逆効果」と警鐘を鳴らします。紫外線対策として日焼け止めを塗ることは一般的ですが、実は皮膚が適度に太陽を浴びることで、骨はより強くなります。適度な日光浴がなければ、骨の栄養素が十分に活用されず、その効果を最大限に発揮できないのです。

さらに、運動は適度な強度で、そして「継続的に」行うことが重要です。過度な運動ではなく、無理なく続けられる運動を取り入れることで、骨や歯が強くなり、カルシウムの吸収率も向上します。

骨の「定期預金」は早めに！体の闘志を引き出そう

「歳をとったら休むべき」と考えるのは誤りです。むしろ、年齢を重ねるほど、積極的に運動を取り入れるべきなのです。動かなくなると、体の組織はどんどん衰えていきます。しかし、運動を習慣化し、闘志を持って取り組むことで、80歳を過ぎても走ったり跳んだりできる体を維持することが可能です。関節の圧迫を避けるためにも、適度な運動と日光浴を組み合わせることが大切です。

「平衡禅」で体のバランスを整え、転倒を防ぐ

李深浦中医師が提唱する「平衡禅（へいこうぜん）」は、関節を守り、転倒リスクを減らすのに非常に有効な方法です。このトレーニングは、下肢の筋持久力を向上させるだけでなく、腰、前立腺、肛門、心臓、子宮など、全身に良い影響を与えます。

また、運動中に「冷たい水」を飲むことは避けるべきだと李深浦中医師は言います。冷たい水が体を冷やし、関節を傷める原因になるためです。

李医師自身も毎朝「平衡禅」を実践しています。その方法は、ベッドの上で仰向けになり、後頭部を浮かせることで、地球の重力に逆らう形をとります。目は宇宙の磁場エネルギーを受け止め、腹式呼吸を用いながら、足を108回蹴り上げ、さらに横方向に54回蹴るという動作を行います。普段の歩行やランニング、重い物を持つ動作では関節に圧がかかりますが、この蹴り上げ運動によって関節の圧迫を解放し、スムーズに動くようになるのです。手や肩の関節も緩めることで、より自然な可動域を維持できます。継続的に実践することで、確かな成果が得られるでしょう。