ウイルスや細菌感染による風邪、または環境要因によるアレルギーなど、いずれの場合も咳の症状が現れる可能性があります。特に、しつこい細菌やウイルス、またはアレルギーが併発している場合、咳の症状は通常より長期的な治療が必要です。しかし、長引く咳がなかなか治らない場合、深浦中医クリニックの李深浦中医師によれば、これは肺機能に問題がある可能性があり、単なるアレルギーや風邪とは異なる症状かもしれません。
風邪やアレルギーによる咳の違いと治療法
アレルギーと風邪はいずれも咳の症状を引き起こす可能性がありますが、中医学においてはその治療方針が異なり、まず区別してから適切な対策を取る必要があります。李深浦中医師によると、アレルギーと風邪は痰の性質で簡単に区別できます。たとえば、アレルギーでは主に白い痰が出て、黄色い痰はほとんど見られません。また、くしゃみ、鼻水、呼吸困難などの症状がある場合はアレルギーが原因である可能性が高いです。一方、風邪は細菌やウイルスの感染によるもので、痰は通常色がついて濁っています。
さらに、李深浦中医師は、アレルギーと風邪が併発した場合、咳の治療はより困難になると指摘しています。アレルギーは体の虚弱から生じるため、そもそも治療が難しく、アレルギーを持つ人は抵抗力が低いためです。そのため、中医学ではアレルギーと風邪の両方を治療する際、まずは抵抗力を高め、その後で咳の治療に取り組むことが重要だとされています。
長引く咳の原因は肺機能の低下かもしれない—単なる風邪やアレルギーではない
長引く咳が治まらない場合、それは肺機能に問題がある可能性があります。李深浦中医師によると、肺機能が低下している人には特有の症状が見られます。例えば、歩く際に息切れがひどくなり、肺活量が低下しているため、息を吹く力も弱くなります。また、痰を伴った咳が続く「久咳不癒（きゅうがいふゆ）」の状態が生じます。こうした患者はしばしば、長期間にわたり咳が止まらず、適切な治療法を見つけられないため、胸部の圧迫感や呼吸困難に悩まされることが多いです。
李深浦中医師とその研究チームは、肺機能の衰退に伴う久咳不癒の問題に対処するための薬を開発しました。この薬は、咳や胸部の圧迫感を軽減し、肺活量や肺機能の改善を助ける効果があります。呼吸困難や中気の不足、胸の圧迫感、さらには睡眠時無呼吸症候群などの症状に対しても有効であるとされています。
肺の健康を維持するには食事や環境の配慮が重要
しかし、肺の健康を保つためには、治療だけに頼るのではなく、日常生活でも心がけることが大切です。李深浦中医師は、食事、運動、環境、そして空気の質にも注意を払うべきだと指摘しています。特に、早朝などの空気中の浮遊物が少ない時間帯に山登りや散歩を行うことで、新鮮な空気を取り入れ、肺を健康に保つことができると推奨しています。また、こうした運動は心肺機能の向上にも役立ちます。
原文出典：健康醫療網
健康醫療網／記者吳儀文と林宗憲の報道
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